AIプロンプト商品で「対応モデル」を売り文句にしない。更新日を分けて残す見本

プロンプト集の中身を直しても、販売ページに古いモデル名が残れば、購入者は最初の設定で止まります。モデルの追加や提供面の変更は珍しくありません。だから対応モデルは、魅力を伝える言葉ではなく、更新を確かめる対象として扱うのが安全です。
ここでは、デジタル商品に添えるモデル名を、案内文・サポート文・販売ページで同じに保つ見本を扱います。
モデル名は商品仕様の一部です
AIプロンプト商品では、購入者が最初に見るのはプロンプト本文より「どの画面で、どのモデルを選ぶか」という案内です。本文だけを更新すると、案内文とサポート文が古いまま残ります。これは内容の誤りというより、配布物の版ずれです。
OpenAIの公式モデル一覧は、モデルID、用途、利用できる機能を掲載しています。またリリースノートには、追加、変更、提供範囲の情報があります。商品内の名称を決め打ちせず、確認日と公式URLを一緒に残す理由はここにあります。
ここで扱うモデル名は検査の形を示すための例です。例に使うgpt-4.1系のモデルは、11/2時点の公式ページで非推奨・提供終了の扱いと表示されています。実際の販売物では、公開直前に公式のモデル一覧とリリースノートを開き、利用する製品面と契約の条件まで確かめます。
| 用語 | この見本での意味 |
|---|---|
| モデルID | APIや製品の選択肢を区別する文字列です。販売文の愛称とは分けます。 |
| 対応モデル一覧 | 商品が前提にするモデルIDを1か所に集めたファイルです。 |
| 主張一覧 | 案内文や販売ページに書いたモデル名を、検査のために抜き出した一覧です。 |
| 提供面 | API、チャット製品、組織向け環境など、同じ名称でも利用条件が分かれる場所です。 |
先に一覧を1か所へ寄せる
AIに販売文の下書きを頼むと、モデル名は説明の中へ自然に散らばります。そこから検索だけで直すと、意図しない文まで変えることがあります。まず商品が前提にする名前をallowed-models.txtへ置き、案内側の名前をmodel-claims.txtへ寄せます。
product/
├── allowed-models.txt ← 商品が前提にする名前
├── guide.md ← 購入者向けの手順
├── support.md ← 問い合わせ時の案内
└── model-claims.txt ← 上の文書から抜き出した名前
見本用の空のフォルダを作り、一覧と主張一覧を置きます。これは実在の商品や購入者データを使わない合成見本です。
mkdir -p product
printf '%s\n' 'gpt-4.1-mini' 'gpt-4.1' > product/allowed-models.txt
printf '%s\n' \
'guide.md: gpt-4.1-mini' \
'support.md: gpt-4.1' \
'sales.md: gpt-4.1-nano' > product/model-claims.txt
最初の2ファイルを比べると、販売ページ由来の名前が一覧にありません。
comm -23 \
<(cut -d: -f2- product/model-claims.txt | tr -d ' ' | sort -u) \
<(sort -u product/allowed-models.txt)
gpt-4.1-nano
この1行は、モデルが使えないという判定ではありません。商品側が前提として記録していない名前を、どこかの案内で使ったという印です。私ならこの時点で、販売ページを直す前に公式情報を確認します。
失敗は名前を足して終わらせない
見本ではgpt-4.1-nanoを対応一覧へ追加すると、差分は消えます。
printf '%s\n' 'gpt-4.1-nano' >> product/allowed-models.txt
comm -23 \
<(cut -d: -f2- product/model-claims.txt | tr -d ' ' | sort -u) \
<(sort -u product/allowed-models.txt)
(出力なし)
ただし、空の出力は販売文が正しい証明ではありません。案内側と一覧側が一致しただけです。実際の提供状況、料金、利用できる機能、対象の画面は別の確認になります。ここを混ぜると、検査を通ったことを「利用できる」と読み違えます。
今回の見本で踏んだ失敗は、販売ページだけに置いた名前が一覧にないことでした。検査の役割と、直す場所を切り分けます。
| 起きたこと | 検査結果 | 先に直す場所 |
|---|---|---|
| 販売ページにだけ名前を追加した | commが名前を1行出した | 公式情報を確認し、対応一覧か販売ページのどちらを直すか決めます。 |
| 対応一覧へ追加した | 出力なし | 利用条件と更新日を公式情報で確認します。 |
更新日は文章の末尾ではなく、対応表に残す
販売文へ「最新版対応」と書くと、何をいつ確認したのかが消えます。代わりに、対応一覧の近くへ確認日、公式URL、確認した提供面を短く残します。変更があったときは、本文の言い回しを先に直さず、この記録から見直します。
次に同じ商品を更新するときは、案内文から主張一覧を作り直し、差分が出た名前だけを公式情報で確認します。AIに文章の候補を出してもらう前に、この小さな検査を通す順番です。
出典
- OpenAI API Models — モデル一覧、モデルID、利用可能な機能の確認先です。
- OpenAI Model Release Notes — モデルの追加、変更、提供範囲を確認する更新記録です。


